【新機能】HubSpotのオブジェクトライブラリーとは?活用方法を解説
- HubSpot
- オブジェクトライブラリー
2025.04.15
2025.04.13
HubSpotに「オブジェクトライブラリー」というものが新しく追加されました。
従来、HubSpotでは「コンタクト」「会社」「取引」「チケット」などの標準オブジェクトに加え、各製品のEnterpriseプランで「カスタムオブジェクト」を作成できました。
今回、新たに導入されたオブジェクトライブラリーのオブジェクトはProfessionalプラン以上で利用することができます。
これまで標準オブジェクトではカバーしきれなかったデータ管理が容易になり、より柔軟なCRM活用が可能になりました。
本記事では、HubSpotのオブジェクトライブラリーとは何か、どのように活用できるのかを詳しく解説します。
こんな方におすすめ
- 普段HubSpotを利用している方
- HubSpotのオブジェクトライブラリーについて知りたい方
HubSpotの運用についてお困りですか?
- ・オブジェクトライブラリーが何か分からない
- ・どのオブジェクトを使えばいいか分からない
- ・オブジェクトライブラリーをどう活用すればいいか分からない
HubSpotの効果的な運用方法については、ナウビレッジへお気軽にご相談下さい。
HubSpot運用のプロフェッショナルが貴社の状況やニーズに応じてアドバイジングし、より効率的な運用を実現します。
目次
HubSpotのオブジェクトとは
HubSpotにおける「オブジェクト」とは、事業に関する主要なデータ(顧客や会社、取引情報など)を管理するためのデータの箱のようなものです。
このオブジェクトの中には、プロパティーやレコードという形でさまざまなデータが格納されています。
▼オブジェクト・レコード・プロパティーの関係構図
-1024x576.png)
代表的なオブジェクトは、以下です。
標準オブジェクト(デフォルトで利用可能)
・コンタクト:顧客やリード情報の管理
・会社:法人や企業データの管理
・取引:商談・契約情報の管理
・チケット:サポート・問い合わせの管理
カスタムオブジェクト(Enterpriseプラン)
・独自のオブジェクトを作成可能
カスタムオブジェクトでは、不動産業界なら「物件」オブジェクト、人材業界なら「求人」オブジェクト、自動車業界なら「車」オブジェクトなど、事業に合わせたオブジェクトをカスタマイズ作成することが可能です。
しかし、カスタムオブジェクトはEnterpriseプランでしか利用できないため、一部の企業は必要なデータ管理に制限を感じていました。
そこで登場したのが、オブジェクトライブラリー です。
オブジェクトライブラリーとは
オブジェクトライブラリーとは、オブジェクト(情報を格納する箱)を収納する部屋です。
ゼロから作成するカスタムオブジェクトとは異なり、オブジェクトライブラリーでは特定のオブジェクトが事前に用意されており、使用したいオブジェクトをその中から選んで利用できる仕組みになっています。
イメージとしては、利用したいオブジェクトを自分で選べる図書館のような仕組みなので、「オブジェクトライブラリー」と名付けられています。
オブジェクトライブラリーの見方
オブジェクトライブラリーは、HubSpotの設定画面からアクセスできます。
以下は、オブジェクトライブラリーにアクセスする手順です。
①HubSpot管理画面の右上の「設定」マークをクリックする
②「データ管理」セクションから [オブジェクトライブラリー] にアクセスする

②利用可能なオブジェクトの一覧を確認し、必要なオブジェクトを選択する

選択すると、オブジェクトに追加されます。
また、オブジェクトの詳細ページでは、デフォルトで設定されているプロパティや、関連付け可能なオブジェクトなどを確認することができます。

オブジェクトライブラリーに追加された新オブジェクト
HubSpotのオブジェクトライブラリーには、以下のような新しいオブジェクトが追加されています。
・掲載情報
・アポイントメント
・コース
・サービス
新オブジェクトの特徴としては、
・事前定義されたオブジェクトを利用可能(アポイントメント、コース、サービスなど)
・カスタムオブジェクトほど複雑な設定は不要
・Professionalプラン以上で利用可能
・標準オブジェクトとの連携が可能
といった特徴があります。
ここでは、新たに追加された4つのオブジェクトについてご紹介します。
掲載情報
「掲載情報」オブジェクトは、主に不動産業界向けのオブジェクトです。
デフォルトで不動産物件の住所や築年数、バスルームの数などの情報を入力するためのプロパティーが用意されています。
以下は、掲載情報オブジェクトのデフォルトのプロパティー一覧です。
▼掲載オブジェクトのデフォルトプロパティー一覧
プロパティー名 | フィールドタイプ(入力タイプ) |
---|---|
名前 | 単行テキスト |
住所1 | 単行テキスト |
住所2 | 単行テキスト |
市区町村 | 単行テキスト |
都道府県/地方 | 単行テキスト |
郵便番号 | 数値 |
周辺環境 | 単行テキスト |
掲載情報タイプ | ドロップダウン選択 |
寝室 | 数値 |
バスルーム | 数値 |
価格 | 数値 |
面積 | 数値 |
区画面積 | 数値 |
築年 | 数値 |
▼実際の入力画面はこちら

アポイントメント
「アポイントメント」オブジェクトは、美容院やエステティックサロンなどの美容業界や、toC向けのサービスでアポイントメントをとるような人材紹介・派遣業界向けのオブジェクトです。
デフォルトで、アポイントメントの開始日時と終了日時を入力するためのプロパティーが用意されています。
以下は、アポイントメントオブジェクトのデフォルトのプロパティー一覧です。
▼アポイントメントオブジェクトのデフォルトプロパティー一覧
プロパティー名 | フィールドタイプ(入力タイプ) |
---|---|
アポイントメント開始 | 日付入力 |
アポイントメント終了 | 日付入力 |
パイプラインステージ | ドロップダウン選択 |
▼実際の入力画面はこちら

コース
「コース」オブジェクトは、飲食業界や、英会話やヨガなどのコースメニューをもつtoC向けのビジネスを行う企業向けのオブジェクトです。
デフォルトでコース名やコースID、登録定員などの情報を入力するためのプロパティーが用意されています。
以下は、コースオブジェクトのデフォルトのプロパティー一覧です。
▼コースオブジェクトのデフォルトプロパティー一覧
プロパティー名 | フィールドタイプ(入力タイプ) |
---|---|
コース名 | 単行テキスト |
コースID | 単行テキスト |
コースの説明 | 単行テキスト |
登録定員 | 数値 |
▼実際の入力画面はこちら

サービス
「サービス」オブジェクトは、
デフォルトでサービス名やサービスのカテゴリー、合計コストなどの情報を入力するためのプロパティーが用意されています。
以下は、サービスオブジェクトのデフォルトのプロパティー一覧です。
▼サービスオブジェクトのデフォルトプロパティー一覧
プロパティー名 | フィールドタイプ(入力タイプ) |
---|---|
名前 | 単行テキスト |
パイプライン | ドロップダウン選択 |
パイプラインステージ | ドロップダウン選択 |
説明 | 複数行テキスト |
カテゴリー | ドロップダウン選択 |
ステータス | ドロップダウン選択 |
ターゲット終了日 | 日時入力 |
合計コスト | 数値 |
▼実際の入力画面はこちら

新オブジェクト導入の際の注意点
オブジェクトライブラリーは便利な機能ですが、導入時には以下の点に注意が必要です。
Professionalプラン以上の導入が必要
オブジェクトライブラリーは、HubSpotのProfessionalプラン以上でのみ利用が可能です。無料プラン、Starterプランでは使用することができないため、注意が必要です。
新オブジェクトを使用したい場合は、アップグレードを検討する必要があります。
▼オブジェクトライブラリーを利用可能な製品・プラン一覧
Marketing Hub | Content Hub | Sales Hub | Service Hub | Operations Hub | |
---|---|---|---|---|---|
無料 | 使用不可 | ||||
Starter | 使用不可 | ||||
Professional | 使用不可 | ||||
Enterprise | 使用不可 |
一部のオブジェクトではパイプラインルールを設定できない
通常、デフォルトのオブジェクトである「取引」オブジェクトや、「チケット」オブジェクトなどでは、パイプラインルールを設定することができます。
パイプラインルールとは、以下のような内容を「ON/OFF」にして有効化することができるルール設定です。
しかし、今回ご紹介した「掲載情報/アポイントメント/コース/サービス」のオブジェクトでは、以下を設定することはできないので注意してください。
▼設定できないパイプラインルール
・取引の作成を特定のステージに限定(選択されたステージで、ユーザーは新しい取引を作成することだけが可能にする設定)
・取引のステージ省略を禁止(ユーザーは取引を現在のステージから次のステージに進めることだけ可能にする設定)
・取引の逆方向への移動を制限(ユーザーはパイプライン上で取引を前に進めることだけ可能にする設定)
・取引編集アクセス権を制御(選択したステージに進んだ取引を編集できる人を限定する設定)
・取引の承認プロセスを追加(承認ステージに達すると、取引に対する承認が必要になる設定)
モバイルアプリでは使用できない
現時点では、オブジェクトライブラリーの機能はHubSpot公式のモバイルアプリでは利用不可となっています。
そのため、オブジェクトライブラリーで追加した新オブジェクトは、モバイルアプリからはアクセスすることができません。
もし、外出先で新オブジェクト内のデータ確認や更新を行いたいといった場合には、注意が必要です。
外出先での操作が必要な場合は、標準オブジェクトやカスタムオブジェクトを活用するようにしましょう。
ビジネスモデルに合わせて新オブジェクトを上手に活用しよう
いかがでしたか?
HubSpotの新機能である「オブジェクトライブラリー」がどのようなものなのか、オブジェクトライブラリーから追加できる4つの新オブジェクトがどのようなものなのかについてご紹介しました。
オブジェクトライブラリーにより、標準オブジェクトではカバーしきれなかったデータ管理が容易になり、より柔軟なCRM活用が可能になりました。
HubSpotの各製品のProfessionalプランやEnterpriseプランを導入されている方で、オブジェクトライブラリーや、新オブジェクトの活用方法についてより詳しく知りたいという方は、ぜひナウビレッジまでお気軽にご相談ください。
この記事を監修した人
髙山博樹
ナウビレッジ株式会社 取締役CMO
上場企業で勤務後、ナウビレッジ創業メンバーとして参画。 2年でマーケティングコンサルタントとして企業規模、業界に関わらず50社支援し、150のプロジェクトを経験。 マーケティング戦略の策定から実行(サイト制作や広告運用、SEOなど)に携わる。 CMOとしても自社のマーケティング領域におけるリード獲得やコンテンツ制作を担い、そこで得た知見を活用して社内外のマーケティング活動に役立てている。HubSpot導入支援サービスの責任者。
HubSpotの運用についてお困りですか?
- ・オブジェクトライブラリーが何か分からない
- ・どのオブジェクトを使えばいいか分からない
- ・オブジェクトライブラリーをどう活用すればいいか分からない
HubSpotの効果的な運用方法については、ナウビレッジへお気軽にご相談下さい。
HubSpot運用のプロフェッショナルが貴社の状況やニーズに応じてアドバイジングし、より効率的な運用を実現します。
メールマガジン
HubSpotに関するお役立ち情報をお届け!