HubSpotのモバイルアプリとは？名刺スキャンや外出先での顧客対応に使える機能を解説！営業効率を向上させる使い方とは？

HubSpotモバイルアプリとは

HubSpotモバイルアプリは、iOSおよびAndroid向けに提供されているモバイル用の公式アプリです。
自身のスマートフォンにこのアプリケーションをダウンロードしておくことで、HubSpot CRMに外出先からアクセスすることができます。

情報の確認だけでなく、HubSpot CRMの主要機能を利用し、情報の追加や更新をすることもできるため、マーケティング・営業・カスタマーサポートの業務をオフィスにいなくても外出先で行うことができるのが大きな特徴です。

また、スマートフォンのカメラで名刺を撮影するだけで、名刺の顧客情報をデータ化してHubSpot CRMに登録することも可能です。

HubSpotモバイルアプリのインストールは、以下より行うことが可能です。

iPhoneの方はこちらから
Androidの方はこちらから

HubSpotモバイルアプリの主な機能

HubSpotモバイルアプリには、以下のような機能が搭載されています。

機能	主な用途
顧客データの検索・更新	外出先でも最新の顧客情報を確認・編集可能
通知	メールの開封状況やリードのアクションをリアルタイムで把握
名刺スキャン	名刺を撮影するだけでCRMにデータを自動登録
架電・通や履歴の蓄積	通話の記録・メモをHubSpotに直接保存
タスク管理・リマインダー	営業フォローアップの抜け漏れを防止

顧客データの検索・更新

モバイルアプリでは、HubSpot CRMに登録されている顧客情報を外出先でも検索・閲覧・更新できる機能です。この機能を活用することで、

・移動中でも顧客情報を即座に確認できる
・商談後にすぐに最新情報をCRMに記録できる
・営業先で顧客との過去のやり取りを確認し適切なコミュニケーションを取れる

といったことを実現できます。

通知

モバイルアプリでは、スマートフォンに通知を飛ばす機能がついています。
通知される内容は、以下です。

・顧客がEメールを開封した際の「開封通知」
・顧客がフォーム送信した際の「送信通知」
・社内で商談の更新がされた際の「更新通知」

HubSpotで通知設定を行うと上記すべての通知をリアルタイムで受け取ることができます。
この機能を上手に活用すれば、顧客がEメールを開封した瞬間に通知を受け取り、即座にフォローアップの電話をかけるといったことや、リードが特定のページ（価格表など）を閲覧した際にアラートを受信し、営業アクションに繋げるといったことも可能です。

名刺スキャン

モバイルアプリの名刺スキャン機能は、スマートフォンのカメラで名刺を撮影し、OCR（光学文字認識）を使って名刺の情報を自動で読み取り、HubSpot CRMに登録する機能です。
外出先で名刺交換をした際、相手の名刺情報をCRMに入力する作業は意外と手間がかかるものです。また、入力ミスや情報の抜け漏れが発生するリスクも高まります。

この名刺スキャン機能を活用すれば、

・名刺をもらったその場でCRMに登録できる
・名刺情報の入力の手間を削減できる
・手書きの転記ミスを防ぎ顧客情報の精度を保てる

といったことを実現でき、作業効率のアップに繋がります。

また、顧客情報画面からダイレクトにメールが作成できるため、アドレス入力の必要がなく、商談後のお礼メールなどを迅速に送付できます。

架電・通話履歴の蓄積

モバイルアプリでは、アプリケーションから直接顧客に電話をかけることができます。
コンタクトページから架電したい対象者（コンタクト）を検索し、コンタクト詳細画面の「コール（電話マーク）」を押すだけで電話をかけることが可能です。
また、その通話履歴をコールログ（通話履歴）としてCRMに保存することもできます。
この機能を活用することで、

・営業担当者が外出先でも顧客に簡単に電話をかけられる
・通話後CRMにすぐにコールログ（通話履歴）を残すことができる
・過去のコールログをもとに商談の経緯をチーム内で共有しやすくなる

といったことを実現できます。

タスク管理とリマインダー

モバイルアプリ上では、タスクの作成・管理や、リマインダーの設定をすることもできます。
タスクの作成は、「コンタクト詳細画面のタスクボタンから作成」または「タスクオブジェクトから作成」のどちらかの方法で作成可能です。
作成したタスクは、タスクオブジェクトの一覧で管理でき、納期が迫っているタスクや遅延しているタスクを一目で把握することができます。

また、タスクのリマインダー設定をすることもできます。
リマインダーのタイミングは、

・タスクの期限時
・30分前
・1時間前
・1日前
・1週間前
・カスタム
・なし

より選択可能です。
顧客と約束したタスクの対応漏れ防止や、重要な商談や提案のスケジュールをリマインダーに設定するなどの使い方もできます。
またこのタスクはチームメンバーと共有することもできるため、業務の進捗をチームで把握することが可能になります。

HubSpot 名刺スキャン機能の使い方

HubSpotモバイルアプリにある名刺スキャン機能は、以下の手順で使うことができます。

①HubSpotモバイルアプリを開く

②[コンタクト]をクリックする

③[＋コンタクト]をクリックする

④[スキャンして作成]をクリックする

⑤カメラへのアクセスを許可する

⑥名刺をスキャンする

※オレンジ色の枠が名刺を覆えばスキャンができる状態ですが、

以下のように丸印が表示されている状態だとスキャンができません。

⑦[確認]ボタンが表示されたらクリックする

⑧CRMに反映したい情報にチェックを入れ、右上の [次へ] をクリックする

⑨内容を確認し、右上の [保存]をクリックして完了

HubSpotモバイルアプリ・名刺スキャン機能の注意点

HubSpotモバイルアプリや名刺スキャン機能は、利用にあたっていくつかの注意点があります。事前に把握したうえで利用するようにしましょう。

アプリの動作環境に制限がある

まず、古いスマートフォンやOSではアプリの動作が遅くなったり、一部の機能が使えなかったりする可能性があります。
そのため、モバイルアプリケーションをインストールする際は、スマートフォンを最新のiOS / Androidバージョンにアップデートしてから行うようにしましょう。
また、アプリの更新があった際には定期的に更新し、最新機能を活用できるようにもしておく必要があります。

セキュリティ対策が必要

モバイルアプリでは、顧客情報を取り扱うためセキュリティ対策が重要になります。
特に、スマートフォンは移動中や立ち寄り先で紛失してしまう恐れも。
そのような場合、顧客情報が入っているので情報漏洩のリスクも考えられます。
そのため、

・スマートフォン自体にはロックをかけ、第三者が簡単にアクセスできないようにする
・モバイルアプリに強固なパスワードを設定する
・スマートフォンのリモートワイプ（遠隔消去）機能を活用し、紛失時にデータを削除することも検討する

といった対策を講じるようにしましょう。

姓・名が逆に登録される可能性がある

日本語の名刺は、英語の並び順（First Name / Last Name）とは異なるため、OCRが姓名を逆に認識してしまうケースもあります。

（例）
「田中 太郎」ではなく、「太郎 田中」と登録される

そのため、名刺をスキャンした後に登録内容を確認し、姓名が逆になっている場合は必要に応じて修正してください。

会社名が空欄になることがある

会社名の記載が小さかったり、会社名がロゴに含まれているといったように名刺のデザインが特殊な場合は、OCRが会社名を認識しないケースもあります。
その場合、会社名は空欄で登録されることがあります。

そのため、スキャン後には必ず会社名が正しく入力されているかを確認するようにしましょう。もし空欄になっている場合は手動で入力する必要があります。

OCR精度の限界と手動修正の必要性

フォントの種類やレイアウトによっては、OCRが文字を誤認識することがあります。
特に、装飾フォントや筆記体フォントを使用している名刺は、文字が正確に読み取れないといったケースもあります。
また、数字（0とO、1とI など）が誤認識されることもあります。

そのため、スキャン後には登録内容を必ずチェックし、誤った情報があれば手動で修正するようにしましょう。

HubSpotと連携可能な2つの名刺管理アプリ

すでに名刺管理アプリを使っている方もいらっしゃるかと思います。
HubSpotは、一部の名刺管理アプリとの連携が可能で、連携により名刺情報や顧客情報を自動的に同期・統合することを可能にします。
ここではHubSpotと連携できる2つの名刺管理アプリをご紹介します。

インバウンドマーケティングにも活用可能「Eight Team」

Eight Teamは、Sansanと同じく名刺をデジタル化できる企業向けの名刺管理アプリです。
※類似アプリとしてEightがありますが、こちらは個人向けの名刺管理アプリです。

〈Eight Teamの主な特徴〉

・名刺をスキャンによるデータ化
・Eightユーザー同士で名刺共有ができる（Eight Teamが社内のEightユーザーを「招待」し、招待を受けた社員が「承諾」することで名刺データが共有される）

EightとHubSpotを連携すると、スキャンした名刺情報をHubSpot CRMに取り込み、営業・マーケティングに活用できます。

〈HubSpotとEight Teamの連携でできること〉

・Eight Teamsの名刺情報がHubSpot CRMにコンタクト情報として自動的に同期できる
・名刺情報とマーケティング活動で利用しているリード情報など顧客情報の一元管理ができる

社内のEightユーザーがもつ顧客情報を活かせるので、効率よくマーケティングリストを増やし、営業活動に活かすことができます。

スムーズに連携可能「Sansan」

Sansanは、多機能な法人向けのクラウド型名刺管理サービスです。
名刺管理機能に加えて、CRMや営業支援における幅広い機能を搭載しているのが特徴です。

〈Sansanの主な特徴〉

・名刺をスキャンするだけで自動でデータ化できる
・名刺情報をベースとして商談履歴やメール送信履歴を記録・管理できる
・OCRだけでなく、オペレーターによる補正で正確なデータを提供してくれる
・組織ツリー機能で企業の人事異動や組織編成も把握できる

HubSpotとの連携は、Sansanの無料プランを利用している方ならどなたでも可能です。

〈HubSpotとSansanの連携でできること〉

・Sansanの名刺情報がHubSpot CRMにコンタクト情報として自動的に追加される
・Sansanの名刺情報とHubSpotのMA機能を連携しマーケティング活動に利用できる
・Sansanの名刺情報とHubSpotのSFA機能を連携し営業活動に利用できる

もともとSansanを活用して名刺管理を行っていたという企業の場合、Sansanを顧客情報データベースとして利用しながら、マーケティングオートメーションはHubSpotで行いたいといったケースもあるかと思います。そのような場合に、この連携は便利です。

ただし、HubSpotとSansanの連携では、SansanからHubSpotへの一方向の同期のみに対応しており、HubSpotで行われた更新はSansanには反映されないのでご注意ください。

なお、ご紹介した「Eight」と「Sansan」は、HubSpotのアプリマーケットプレイスで簡単に連携可能です。

HubSpotモバイルアプリを活用して外出先のコミュニケーションも効率化

いかがでしたか？
HubSpotモバイルアプリや、名刺スキャン機能は忙しい経営者や営業担当者にぴったりのアプリケーションです。

名刺管理の手間を省き、名刺情報を効率的にマーケティングリストに変換していくことができ、また外出先でパソコンがなくても作業ができるので、移動時間も有効活用でき業務の効率化にも繋がります。

まだモバイルアプリを活用していないというHubSpotユーザーの方は、ぜひ積極的にご活用ください。

HubSpotモバイルアプリの使い方をより詳しく聞いてみる