HubSpot CRMとは?主な機能や活用メリットをわかりやすく解説
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2025.03.18
2025.03.31
顧客情報の管理や営業活動の効率化などを目的として、CRM(顧客関係管理)ツールを導入しようと考えている方も多いのではないでしょうか。
数多くあるCRMツールの中でもHubSpot CRMは、無料で利用でき、直感的な操作性と機能の充実さを兼ね備えたツールとして世界でも高い評価を得ているCRMです。
本記事では、HubSpot CRMの概要や主な機能、導入のメリット・デメリットを詳しく解説します。
こんな方におすすめ
- 顧客情報を一元管理したい方
- CRMを導入したいがコストを抑えたい方
- マーケティングや営業の生産性を向上させたい方
- 現在のCRMツールに不満があり、より使いやすいツールを探している方
CRM検討でお悩みではないですか?
- ・自社に最適なCRMがわからない
- ・現在使用しているCRMのリプレイスを考えている
- ・MAやSFAと連携できるCRMを探している
CRMの導入については、ナウビレッジへお気軽にご相談下さい。
CRM導入支援のプロフェッショナルが貴社の状況やニーズに応じて適切なプランをご提示し、伴走型支援によるスムーズな定着を実現します。
目次
HubSpot CRMとは

CRM(Customer Relationship Management)とは、顧客情報や顧客の行動履歴、関係性を管理するためのツールやシステムのことを指します。
企業が顧客との関係を構築・強化し、売上の最大化を目指すために活用されます。
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📚CRMとは?機能や導入時の注意点
『HubSpot CRM』は数あるCRMツールの中でも、世界的ソフトウェアレビューサイト「G2.com」でNo.1を獲得しており、非常に人気のツールです。
その理由は、
・無料から利用可能
・導入のハードルが低い
・直感的な操作性
・MA、SFA、CMSなど他ツールと統合されている
などが挙げられます。
HubSpot CRMは、無料プランから利用することが可能です。
基本的な機能はすべて無料で使うことができ、組織の必要性に応じて有料プランにアップグレードしていくことができます。そのため、「時間もお金もかけて導入したのに自社には合っていなかった」という結果に陥ることがなく、コストや導入工数の無駄を省くこともできます。
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📚HubSpot(ハブスポット)とは?特徴や機能、料金、注意点を解説
HubSpot CRMの主な機能
ここではHubSpot CRMの主な機能を6つご紹介していきます。
【機能1】顧客情報の管理(コンタクト・会社・取引・チケット)

HubSpot CRMでは、顧客情報(コンタクト)、会社情報、取引(商談)情報、サポート情報(チケット)などのデータをすべて一元管理できます。
一元管理により、営業・マーケティング・カスタマーサポートの各チームが、必要な情報に迅速にアクセスし、スムーズに業務を行うことが可能になります。
さらに、HubSpotでは各データが相互に紐づいているため、顧客と組織間の接点を包括的に把握できるようになっています。
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📚HubSpotのプロパティーとは?既定プロパティーとカスタムプロパティーの違いや、作成方法を解説
【機能2】顧客とのコミュニケーション
HubSpot CRMには、顧客との円滑なコミュニケーションを実現するためのさまざまな機能が備わっています。
以下は主な機能です。
機能 | できること | メリット |
---|---|---|
スケジュール調整 | 顧客がオンラインでミーティングを予約できる | 日程調整のやり取りを減らし、商談設定をスムーズにする |
カレンダー同期 | GoogleカレンダーやOutlookと連携し、予定を管理できる | HubSpotでスケジュールの一元管理ができる |
メール管理 | GmailやOutlookと連携し、顧客とのメール履歴を自動記録できる | 過去のやり取りをすぐに確認でき、スムーズなフォローアップができる |
ウェブチャット | Webサイト上でリアルタイムチャットが可能ができる | 時対応により、リード獲得やコンバージョン率の向上が図れる |
スケジュール調整
顧客がオンラインで直接ミーティングを予約できる仕組みが整っています。GoogleカレンダーやOutlookカレンダーと同期できるため、営業担当者は空き時間をリアルタイムで共有でき、「何度も日程調整のメールをやり取りする」といった手間を削減できます。
カレンダー同期
HubSpot CRMは、GoogleカレンダーやOutlookカレンダーと連携し、予定を一元管理できます。顧客とのミーティングが自動でカレンダーに追加されるため、ダブルブッキングを防ぎ、スケジュール管理の精度を向上させることができます。
メール管理
GmailやOutlookと連携して、顧客とのメールのやり取りを自動的にCRMに記録することが可能です。担当者ごとにメールを探し回る手間がなくなり、チーム全体で過去のコミュニケーション履歴を把握することができます。
ウェブチャット
顧客が自社のウェブサイト上でリアルタイムに問い合わせを行うことができます。見込み顧客の問い合わせに対してすぐに対応できるため、リードの獲得やコンバージョン率の向上につながります。
【機能3】顧客行動の追跡
HubSpot CRMでは、顧客が自社のウェブサイトやメール、広告などでどのような行動を取ったかを顧客情報の詳細画面(コンタクトの詳細画面)に記録することができます。
その顧客が「サイトのどのページを訪れたのか」「どのコンテンツに関心を示したのか」「どのメールを開封し、リンクをクリックしたのか」などのデータを自動的に蓄積します。
この機能を活用することで、営業・マーケティングチームは顧客の興味・関心の度合いを把握し、最適なタイミングでアプローチできるようになります。
例えば、特定の商品ページを何度も閲覧しているリードには、営業担当が直接連絡して詳しい情報を提供したり、関連するホワイトペーパーをメールで送ったりすることで、成約の可能性を高めることができます。
【機能4】分析・レポート作成
HubSpot CRMには、マーケティング、営業、カスタマーサービスなど各チームが所有するデータを視覚的に可視化し、分析する機能が備わっています。
レポートをカスタマイズして作成できる「カスタムレポート」機能も備わっており、自社の目的に合わせたレポートが作成できます。
また、レポート機能と併用してダッシュボード機能を活用すれば、チームごとに必要なデータを一画面でまとめて確認できるため、意思決定を迅速化できます。
レポート機能とダッシュボード機能に関しては、以下の記事でより詳しく解説していますので参考にしてください。
関連記事:
📚HubSpotのレポート機能の特徴や作り方について解説
📚HubSpotのダッシュボード機能を解説!作成方法や活用方法とは?
【機能5】MA、SFA、CMSなど他ツールとの連携

HubSpot CRMは、MAやDFA、CMSの機能をもつ他のHubSpot製品とシームレスに連携することができます。
連携できる製品群は以下のとおりです。
製品名 | 主な役割 | 対象部門 |
---|---|---|
Marketing Hub | リード獲得とリード育成をサポートする | マーケティング部門 |
Content Hub | コンテンツ制作・管理をサポートする | |
Sales Hub | アポ取りや商談・受注管理をサポートする | 営業部門 |
Service Hub | 顧客フォローや関係構築をサポートする | カスタマーサービス部門 |
Operations Hub | データやアプリの連携をサポートする | 情報システム・管理部門 |
連携により、顧客の情報を一元管理し、顧客対応の質を組織全体で高めていくことができます。
詳しくは、以下の記事でも解説していますので参考にしてください。
関連記事:
📚HubSpot(ハブスポット)とは?特徴や機能、料金、注意点を解説
【機能6】外部サービス・アプリとの連携
HubSpot CRMは、Slack、Zoom、Google Workspace、Microsoft Teams、Salesforceなどの外部ツールとも連携することができます。
例えば、Slackとの連携により、CRMの更新情報をチームで共有したり、Zoomやカレンダーツールと連携して商談のスケジュールを自動管理したりすることができ、業務効率を大幅に向上させることができます。
また、Zapierを活用すればノーコードでさまざまなアプリと連携でき、カスタマイズの自由度が高いのも特徴です。
HubSpot CRMを利用するメリット
数あるCRMツールの中でも「HubSpot CRM」を利用するメリットにはさまざまなものがあります。以下では、主なメリットをまとめてみました。
無料でスタートできる
通常、CRMツールは初期導入費や月額費用がかかることが一般的ですが、上述の通り、HubSpot CRMは基本機能が無料で利用できます。
特に、CRMを初めて導入する企業や予算が小さい企業にとっては、コストをかけずに顧客管理を始められるのが大きな利点です。
また、無料プランから導入し、ツールに慣れてきたり機能の拡張をしたいというフェーズで必要に応じて有料プランにアップグレードできるため、ムダなコストを削減することができます。
操作が直感的で簡単である
HubSpot CRMは、シンプルなUI/UX(ユーザーインターフェース・ユーザーエクスペリエンス)設計が特徴で、こういったシステムの利用に詳しくない方でもすぐに使いこなせるように設計されています。
基本的な操作は、画面に直接情報を入力するか、ドラッグ&ドロップで情報の入力ができます。
例えば、営業担当者が商談の進捗を更新したい場合、画面上で案件をドラッグ&ドロップさせるだけで簡単にステータス変更ができます。
データの一元管理で全ての部門を繋ぐ
HubSpot CRMは、マーケティング・営業・カスタマーサービスの各チームのデータを統合できるため、情報の分断を防ぎ、チーム間の連携をスムーズにすることができます。
例えば、一番最初にマーケティングチームが接触した際に、顧客のウェブ上での行動データを把握し見込み顧客化したとします。
その見込み顧客の興味・関心を営業チームで事前に把握し、適切なタイミングで訪問や提案を仕掛けてアプローチし、成約後はカスタマーサービスチームがこれまでのマーケティングや営業チームでの対応履歴をもとに成約後のサポートを提供する、といったように、いち顧客、いちクライアント企業に対して一環した対応を実現させることができます。
外部ツールと連携できる
HubSpot CRMは、さまざまな外部ツールやアプリとシームレスに連携できます。
HubSpotには「アプリマーケットプレイス」というHubSpot内でのアプリ検索サイトがあり、HubSpotが推奨する多くのアプリがカテゴリごとに整理されており、簡単に必要なアプリを見つけ、連携することができるようになっています。
外部ツールやアプリとの連携については、以下の記事で詳しく解説していますので参考にしてください。
関連記事:
📚HubSpotのアプリ連携を上手に活用!おすすめのアプリや連携方法を紹介
サポートが充実している
HubSpotには、下記のような利用者をサポートする体制・コンテンツが整っています。
無料で利用できる豊富なサポートコンテンツを提供していたり、機能や使い方についていつでも質問ができるカスタマーサービスチームのサポート体制も充実しています。
サポート体制 | 詳細 |
---|---|
ナレッジベース | HubSpotのさまざまな機能に関する活用のための記事やガイドが提供されている |
HubSpotアカデミー | トレーニング動画を視聴し機能理解とともに認定資格を取得できる |
HubSpotコミュニティ | 質問を投稿したり、回答を閲覧したり、上級ユーザーからヒントを得たりすることができる |
カスタマーサービス(有料プランのみ) | チャットやメールなどでHubSpotのカスタマーサービスチームに質問ができる |
有料プランに加入すると、チャットや電話サポートの利用ができるため、導入後の不明点をスムーズに解決できます。
HubSpot CRMを利用するデメリット
HubSpot CRMはメリットが非常に多いですが、一部のデメリットもあります。
日本語訳が不自然なことがある
HubSpotはアメリカ発のツールであるため、一部の画面やヘルプページの日本語が直訳的でわかりにくい場合があります。
例えば、「パイプラインのカスタマイズ」や「プロパティーの設定」など、日本語の説明だけでは直感的に理解しづらい部分があるため、英語が得意でない場合はチュートリアルやコミュニティを上手に活用するか、有料プランを契約している場合はカスタマーサービスチームへの質問や、導入支援サービスを利用するのが推奨されます。
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定着させるための工夫が必要
無料で導入できるとはいえ、社内に定着させるには研修や運用ルールの策定が必要です。
・「誰が、どの情報を入力するのか」を明確にする
・定期的なトレーニングを実施し、操作に慣れる機会を設ける
・社内のキーマン(CRM管理者)を決め、運用ルールを統一する
・パートナーやHubSpotのサポートを利用する
など、どのツールでも必要になりますが、社内に定着させ、運用の効果を高めていくにはさまざまな工夫は必要になります。
特に、CRMを初めて導入する企業では、「入力ルールが曖昧でデータがバラバラになる」といった課題が発生しやすいため、運用体制を整えることが重要です。
HubSpot CRMの導入が向いている企業の特徴
コストを抑えてCRMを導入したい企業
HubSpot CRMは、基本機能が無料で提供されているため、導入コストを抑えてCRMを導入したい企業に適しています。
一般的なCRMツールでは、導入時に高額な初期導入費用やライセンスなどのランニング費用がかかることが多くありますが、HubSpot CRMでは基本的な機能は無料で活用できます。
そのため、限られた予算の中でCRMを導入したい企業や、最小限の機能から導入して様子を見たい企業にとっては、大きなメリットとなります。
無料で利用できる機能と、有料プランへのアップグレードで利用できる機能の違いについては、以下の記事でまとめていますので参考にしてください。
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📚【2024年最新版】HubSpot無料版でできること、有料版との違い
顧客情報を一元管理したい企業
顧客情報がExcelや別々のシステム、個別の営業担当者のメールに分散しているといった企業への導入も最適です。
上記のような場合、情報共有の効率が悪くなり、
・営業担当ごとに顧客情報をバラバラに保有し、対応履歴が共有されていない
・過去のやり取りが分からず、同じ問い合わせに何度も対応してしまう
・顧客のフェーズ(リード・商談中・成約済みなど)が管理できていない
などのような問題が発生しやすくなります。
HubSpot CRMを導入すると、顧客の基本情報から過去のやり取り、営業進捗などをすべてHubSpot上で管理できるため、チーム全体で情報を共有しやすくなります。
CRMを初めて導入する企業
HubSpotは、CRMを初めて利用する企業にもお勧めできます。
CRMツールの中には、「機能が豊富である一方で導入・運用の難易度が高い」というものも多くあります。しかし、HubSpot CRMは、以下の理由からCRMを初めて導入する企業にも適しています。
・無料プランがあり、スモールスタートできる
・拡張性が高く、ビジネスの成長に合わせて必要な機能を追加できる
・直感的なUIで使いやすく、専門知識がなくても運用しやすい
・充実したサポート(HubSpotアカデミー、チャット・メール対応)で学習しながら導入できる
難しい設定をせずにすぐに使い始められ、HubSpotのカスタマーサポートも親切に教えてくれるため、運用に関する疑問を解決しながら定着させることができます。
マーケティング・営業を強化したい企業
マーケティング・営業活動を強化したい企業にとっても、HubSpot CRMはおすすめです。
特に、以下のような課題を抱えている企業には有効です。
・マーケティング施策が営業活動や成約に貢献しているか把握できていない
・リード獲得後のフォローが適切に行われず、成約率が低い
・営業チームが手動でリスト管理をしており、非効率な管理体制になっている
・成約につながる効果的な営業ができていない
HubSpot CRMは、顧客の行動データを記録・分析し、組織全体でただしく顧客情報を管理できるため、マーケティングと営業チームの連携を強化し、成約率や売上向上にもつなげることができます。
HubSpotの導入支援ならナウビレッジへ
いかがでしたか?
HubSpot CRMは、無料で導入できる手軽さと、充実した機能を兼ね備えたCRMツールです。自社のビジネス拡大のために最適なCRMツールを探している、現在利用中のCRMを入れ替えたいという方は、まずは一度ご相談ください。
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この記事を監修した人
髙山博樹
ナウビレッジ株式会社 取締役CMO
上場企業で勤務後、ナウビレッジ創業メンバーとして参画。 2年でマーケティングコンサルタントとして企業規模、業界に関わらず50社支援し、150のプロジェクトを経験。 マーケティング戦略の策定から実行(サイト制作や広告運用、SEOなど)に携わる。 CMOとしても自社のマーケティング領域におけるリード獲得やコンテンツ制作を担い、そこで得た知見を活用して社内外のマーケティング活動に役立てている。HubSpot導入支援サービスの責任者。
CRM検討でお悩みではないですか?
- ・自社に最適なCRMがわからない
- ・現在使用しているCRMのリプレイスを考えている
- ・MAやSFAと連携できるCRMを探している
CRMの導入については、ナウビレッジへお気軽にご相談下さい。
CRM導入支援のプロフェッショナルが貴社の状況やニーズに応じて適切なプランをご提示し、伴走型支援によるスムーズな定着を実現します。
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