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インバウンドマーケティングとは? 基礎から実施ステップまで初心者にもわかりやすく解説

  • HubSpot
  • 戦略

2025.03.05

2025.03.02

企業のマーケティング手法として、これまで主流だったアウトバウンドマーケティングに代わり、近年ではインバウンドマーケティングを採用する企業が増えています。

その背景には、ユーザーが自ら調べ、自分の求めている商品やサービスを探し、購入前には商品やサービスの詳細や、その口コミ・評価などをウェブサイトやSNSなどで調べて判断する、といった「ユーザーが自ら探し、判断する」傾向が強くなっているといった状況があります。

本記事では、インバウンドマーケティングとはどのような手法なのか、実際に実施する際の方法などを分かりやすく解説しています。

こんな方におすすめ

  • マーケティング担当者
  • インバウンドマーケティングにこれから取り組もうとされている方
  • アウトバウンド施策から脱却したい方

リード獲得の実施にお困りですか?

  • ・ アウトバウンド一択のリード獲得を抜け出したい
  • ・ 確度の高いリードを増やしたい
  • ・ MAツールを効果的に利用できていない

このような課題に直面している方はインバウンドマーケティングで成果を上げているナウビレッジへご相談ください。
インバウンドマーケティングのプロフェッショナルが貴社の状況やニーズに応じて適切なプランをご提示し、伴走型支援によるスムーズな定着を実現します。

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インバウンドマーケティングとは何か

インバウンドマーケティングとは

インバウンドマーケティングとは、ユーザーにとって価値のあるコンテンツを発信し、ユーザーに合わせた体験と成功を創出することでユーザーが自発的にブランドや商品に興味を持つようにするためのマーケティング手法です。
DMや広告などの一方的にユーザーに情報を届けるアウトバウンドマーケティングとは対極の関係にある手法です。

インバウンドマーケティングでは、企業は有益なコンテンツ(ブログ記事、SNSの投稿、動画、Eメールマーケティングなど)を用意し、ユーザーが必要とする情報を発信し続ける必要があります。
上記のような活動を通して、ユーザーがもつ課題を解決(つまりユーザーの成功)することを目指します。

インバウンドマーケティングは、次の3つの段階を踏みながら実施します。

【ステップ1】Attract(惹きつける)
有益なコンテンツやコミュニケーションで、ターゲットユーザーにとって信頼できる存在としてのポジションを確立する

【ステップ2】Engage(信頼関係を築く)
ユーザーの抱える課題や目標に応じた適切な情報や解決策を提供し、購買意欲を高める

【ステップ3】Delight(満足してもらう)
製品やサービスの利用を通じて、顧客が最大限の成果を得られるよう適切なサポートを提供する

ユーザーは、最終的に満足すると、自身の成功体験を周囲に口コミや評価投稿で共有してくれます。この評価が多数あつまると、ブランドや商品の評判を聞きつけて、新たな見込み顧客を呼び込むといった好循環が生まれます。

これが、インバウンドマーケティングです。

アウトバウンドマーケティングとの違い

インバウンドマーケティングと対極にあるのがアウトバウンドマーケティングです。

インバウンドマーケティングが「自社の商品やサービスに自然とユーザーを引き寄せる」のに対し、アウトバウンドマーケティングは「自社の商品やサービスの情報をユーザーに対して積極的に発信する」というマーケティング手法になります。

具体例として、以下の違いが挙げられます。

〈インバウンドマーケティングとアウトバウンドマーケティングの違い〉

インバウンドマーケティングアウトバウンドマーケティング
ユーザーへのアプローチ方法有益コンテンツを用意して「待つ」積極的に情報を発信して「攻める」
具体的な手法ブログ、SEO、SNS、Eメールマーケティングなどテレビ広告、ウェブ広告、DM、テレアポ、飛び込み営業など
メリット・売り込み感が少なく顧客に受け入れられやすい
・広告費を抑えられる
・効果測定がしやすく施策の改善が行いやすい
・長期的な信頼関係を築ける
・不特定多数へのアプローチが可能
・短期間で効果が出やすい(即時的なコンバージョン
デメリット・効果が出るまでに時間がかかる(即効性はない)
・コンテンツ制作に時間がかかる
・広告費が高くなりやすい
・顧客の意思にかかわらずアプローチするため拒否される
・企業への信用度が低下する

なぜインバウンドマーケティングが必要なのか

では、なぜインバウンドマーケティングを行う必要があるのでしょうか。
その理由には、消費者を取り巻く環境と購買行動の変化が関係しています。

消費者を取り巻く環境のデジタル化

出典:総務省

1995年のインターネットの一般普及と2008年頃からのスマートフォンの普及に伴い、様々な情報プラットフォームの開発・利用が進む、いわゆるデジタル化が進みました。

デジタル化が進むなかで、検索エンジン(Google、Yahoo!など)やSNS(Instagram、X、Facebook、YouTube、LINEなど)などのプラットフォームも普及し、消費者はさまざまな情報源から自由に情報を得ることができるようになりました。そのため、企業が一方的に情報を提供するだけではユーザーに目を留めてもらいにくくなり情報が届きにくくなりつつあります

消費者の購買行動の変容

近年では、消費者が購買行動に移る前に、自ら検索して情報を収集し比較検討することが一般的になっています。
例えば、誕生日のギフト商品を購入する前に「レビューを見る」、「価格比較する」など、商品やサービスについて調べるのはもはや当たり前の行動です。

こうした背景から、検索段階や比較検討段階で自社の情報が顧客に届くことが競争優位性を高めるカギとなってきています。

このような背景から、インバウンドマーケティングの必要性が高まってきました。

インバウンドマーケティングを実施する際の3ステップ

出典:HubSpot フライホイールモデル

冒頭でもお伝えしたように、インバウンドマーケティングは3つのステップで実施していきます。

【ステップ1】Attract(惹きつける)
【ステップ2】Engage(信頼関係を築く)
【ステップ3】Delight(満足してもらう)

それぞれのステップについて解説していきます。

Attract(惹きつける)

出典:HubSpot フライホイールモデル

Attract(アトラクト)は、インバウンドマーケティングの第1ステップで、「ユーザーの興味喚起をし、見込み顧客を惹きつける」段階です。 

見込み顧客がもつ課題やニーズはどのようなものか?と仮説を立て、興味のありそうなコンテンツを配信することで、自社のウェブサイトやSNSへのアクセスを促します。

ユーザーにとって価値のあるコンテンツ・情報を作成し、その情報を押し付けるのではなく「ユーザーを情報に惹きつける」ことを目指します。

この第1ステップでの具体的なマーケティング施策としては、主に下記が挙げられます。

〈具体的なマーケティング施策の例〉

  • ブログ記事
  • サイトコンテンツ(お知らせや事例など)
  • SEO(検索エンジン最適化)
  • SNSへの投稿
  • 検索連動型広告
  • ディスプレイ広告 など

これらの施策を組み合わせてユーザーにアプローチすることで、ユーザーは自身が抱える課題の解決策や目標達成方法を探すことができるようになります。「このコンテンツ(または会社)は有益な情報を与えてくれる」、「このコンテンツ(または会社)は信頼ができそうである」などの印象を与え、惹きつけることを狙います。
また、企業のマーケティング課題として、ウェブサイトへのトラフィックや見込み顧客を増やしたいといった課題がある場合は、このAttract(惹きつける)に注力することで改善することができるでしょう。

Engage(信頼関係を築く)

出典:HubSpot フライホイールモデル

Engage(エンゲージ)は、インバウンドマーケティングの第2ステップで、「ユーザーが望むタイミングと方法で、製品やサービスの購入に進みやすい状態を作り出す」段階です。

この段階では、ユーザーとの取引の成約(つまり、購入や申し込み)を目指すだけではNGで、しっかりと信頼関係を築くことに着目すると成果に繋がりやすくなります。

この第2ステップでの具体的なマーケティング施策としては、主に下記が挙げられます。

〈具体的なマーケティング施策の例〉

  • Eメールやウェブサイト表示のパーソナライズ
  • データベースのセグメンテーション
  • マーケティングオートメーション
  • チャットなどのメッセージ送信

これらを他のさまざまな施策と組み合わせて、マルチチャネルコミュニケーションを実行し、見込み客との信頼関係を築いていきましょう。

企業の課題として、見込み顧客のコンバージョンの増加や、新規顧客創出のコスト削減が重要となる場合は、Engage(信頼関係を築く)に取り組むと良いでしょう。
※ マルチチャネルコミュニケーション
 電話・SNS・Eメール・広告など複数のチャネルからユーザーに適した方法でアプローチすること

Delight(満足させる)

出典:HubSpot フライホイールモデル

Delight(デライト)は、インバウンドマーケティングの第3ステップで、「顧客の目標達成をサポートし、後押しする」段階です。

この段階では、顧客の目標達成実現をサポートした結果、顧客からの評価を高めることで長期的な利益を獲得する(アドボカシー・マーケティング)ことに重点を置いています。

この第3ステップでの具体的なマーケティング施策としては、主に下記が挙げられます。

〈具体的なマーケティング施策の例〉

  • SNS投稿
  • ユーザーレビュー(評価)
  • 口コミマーケティング
  • ロイヤリティー顧客向けプログラム
  • ユーザー生成コンテンツ

顧客からの評価を得ることで、顧客が情報収集から成約に至るまでの一連の顧客体験を通して、どれくらい満足してくれているのかを確認します。
確認することで、各施策にどれだけの工数をかけるべきかの見直しが可能になり、改善を繰り返すことでより顧客に満足してもらえるようにしていきます。

改善を継続していけば、ロイヤルティーの向上とウェブサイトへのリファラルトラフィックを増加させることにも繋がります。

また企業の課題として、顧客維持率、顧客生涯価値、リファラルの向上を課題としている場合は、Deligh(満足させる)に着目すると良いでしょう。

各部門でのインバウンドマーケティングの手法

ここまでインバウンドマーケティングの基本ステップをご紹介しました。

インバウンドマーケティングはその名称からマーケティング部門の用語として認識されがちですが、組織全体で取り組むことで真価を発揮します。

そのため、ここではマーケティング、営業、カスタマーサービスの各部門での具体的な手法例をご紹介していきます。

集客・マーケティング

インバウンドマーケティングの第一歩は、「見込み顧客を自社のサイトやサービスに引きつける」ことです。
そのために、集客・マーケティングチームでは、以下のような施策を行います。

  • コンテンツマーケティング
    ユーザーの課題を解決するためのコンテンツ(記事・ホワイトペーパー・動画・ウェビナー、事例など)を作成する
    (例)
    製造業で働く工程管理の担当者をターゲットとした場合、「製造工程の効率化」についてまとめたホワイトペーパーを配信することで、ターゲット層の関心を引く
  • SEO(検索エンジン最適化)
    ユーザーが検索エンジンで探している情報を見つけやすくするため、キーワードや品質を最適化する
    (例)
    製造業で働く工程管理の担当者をターゲットとした場合、「ライン製造 効率化 ツール」「工程管理 効率化 事例」など、ターゲットユーザーが検索しそうなキーワードを洗い出し、キーワードに応じたコンテンツの作成、改善を行う
  • SNS活用
    SNSFacebook、X、Instagram、LinkedInなど)を使い、顧客にとって価値ある情報をシェアする
    また、ただ投稿するだけでなくコメントやメッセージを通じた顧客とのやり取りにも注力する
  • Eメールマーケティング
    セグメントに合わせた内容のメルマガやステップメールを配信する

営業

インバウンドマーケティングは、単に顧客を集めるだけで終わりではありません。
マーケティング活動で集めた見込み顧客に対して、次の営業段階ではCRM(顧客管理ツール)を活用しながら個別の顧客ニーズに応じた提案を行い、信頼関係を構築していきます。

  • CRMツールの活用
     CRMで見込み顧客の氏名、メールアドレス、過去の問い合わせ履歴などの情報を管理し、顧客ニーズを把握する
    (例)
    株式会社Aの大谷太郎様は、外出や商談が多いためメールと電話での対応の併用を希望している」という顧客ニーズを把握し、対応する
  • 個別ニーズに応じた提
    顧客データを活用して、個別のニーズに合わせた提案を行う
    (例)
    過去にSaasを活用した業務効率化がテーマのウェビナーに参加された見込み顧客には、商品を活用している他社事例を用いてジャブ打ちや提案を行うことで、信頼関係を構築していく
    また、過去に特定の商品を購入されている顧客には、その製品に関連する機能の紹介や、アップグレードの紹介を行う

カスタマーサービス

インバウンドマーケティングでは、リード獲得や受注で終結せず、その後の継続したサポートによる更なる顧客関係構築も重要です。
そこでカスタマーサービスチームでは、顧客の満足度とロイヤルティを向上させるために以下のような施策を行います。

  • チャットボットやFAQの活用
    顧客からの問い合わせに迅速に対応するために、ウェブサイトにチャットボットを導入する
    (例)
    「返品の方法を教えてほしい」という質問に対し、チャットボットで24時間体制を構築して、即座に正確な情報を提供する
  • 個別状況に応じたフォローアップ
    顧客からの問い合わせ内容や過去の購入履歴をもとに、次の提案を行う
    (例)
    製品に関する疑問(例:返品方法)が解消されたあと、返品理由を確認したうえで共感と感謝を伝え、さらに次回のキャンペーンやセール情報を伝えることで、顧客に「この会社は親切だ、今回は購入後返品したが、次回また候補に入れてみよう」と感じてもらいやすくする
  • 定期的なアンケートの実施
    顧客の満足度を測定するためのフィードバックアンケート(NPSアンケート、顧客満足度アンケート)を顧客に依頼し、顧客が満足している点や不満に感じている点を明確にする
    また、そのデータを基に商品やサービスの改善をする

このように、組織全体で行うべき施策を組み合わせて実施すれば、インバウンドマーケティングの効果を最大化でき、最終的に売上向上につながります。

インバウンドマーケティングの実施フロー

ここからは、実際のインバウンドマーケティング実施フローをご紹介します。
自社の商品やサービスに置き換えて考えてみてください。
実施フローは、下記の流れになります。

  1. 目標を明確にする
  2. ターゲットを理解する
  3. マーケティング戦略を立案する
  4. KPIを設定する
  5. マーケティングと営業チームで連携する
  6. 効果計測をして改善を繰り返す

それぞれ、詳しく解説します。

目標(KGI)、中間指標(KPI)、行動指標(KDI)を明確にする

インバウンドマーケティングを実施する前に、組織全体と各チームごとで「何を達成したいのか」の目標を明確にしてください。

目標は具体的に、以下の項目に合わせて設定します。

  • KGI(最終目標)
  • KPI(目標達成のための中間指標)
  • KDI(具体的な行動数値目標)

以下は、それぞれ組織と各チームごとの目標設定例です。

分類具体例
組織全体KGI年間売上を20%向上させる
KPI– 新規顧客契約数を500件獲得
– 既存顧客リテンション率を85%以上に向上
– 平均顧客単価を15%増加
KDI– 月間新規顧客契約数を42件達成(年間500件に到達するため)
– 月間リテンション率を7%以上維持(年間85%以上達成のため)
– 新規契約顧客単価を平均50万円以上に設定
マーケティングチームKGI3ヶ月で500件のリードを獲得し、Webサイト訪問者数を月間10,000人に増やす
KPI– 月間Webサイト訪問者数10,000人
– リードコンバージョン率を5%達成
– 高スコアリード(50点以上)の割合を50%以上を保持
KDI– 毎月3本以上のコンバージョン率5%以上のブログ記事を公開
– 月間リード数500件を確保
– 1記事あたりのダウンロード数を50件以上に増加
営業チームKGI引き渡されたリードの成約率を20%向上させる
KPI– 引き渡されたリードの成約率を現在の20%から24%に向上
– 営業サイクルを10日短縮
– 新規契約顧客の平均単価を15%増加
KDI– 月間成約リード数を20件以上達成(引き渡し100件中成約率24%)
– 平均契約サイクルを45日以内に短縮
– 新規契約単価を60万円以上に設定
カスタマーサービスチームKGI顧客満足度を向上し、年間リテンション率を85%以上にする
KPI– 顧客満足度スコア(CSAT)を90以上に向上
– 年間リテンション率85%以上
– 推奨意向スコア(NPS)を50以上に向上
KDI– 四半期ごとのCSATスコアを90以上に維持
– 毎月の解約率を7%未満に抑える
– NPSスコアを50以上達成するために顧客アンケートの回答率を70%以上に向上

ターゲットを理解する

目標を設定したら、自社のターゲットとなる顧客像を深く理解してください。
より具体的にイメージすることで、この後のマーケティング戦略に反映させ、よりユーザーの心に刺さるコンテンツを作成することができます。

ユーザーの過去の行動データを分析し、自社のターゲットセグメントごとのペルソナを作成しましょう。

  • 行動データの活用
    Google Analytics 4やCRMを活用し、どのチャネルから自社サイトに訪問しているのか、どのようなコンテンツに興味を持っているのかを分析する
  • ペルソナの作成
    ターゲットユーザーの属性(年齢、職業、課題、興味など)を詳細に記載した「ペルソナ」を作成する
    (例)
    • 名前:田中翔太さん(仮名)
    • 職業:30代の中小企業経営者
    • 課題:営業効率を上げたいが、人員が限られており効率化ができていない
    • 興味:SFAツールの活用事例

マーケティング戦略を立案する

目標とターゲットが明確になったら、それを達成するためのマーケティング戦略を立てましょう。

  • コンテンツ計画
    どのようなコンテンツを、どのタイミング・チャネルで提供するのかを計画する
    (例)
    • ブログ記事:「中小企業向け営業効率化の5つの方法」
    • ホワイトペーパー:「営業自動化ツールの選び方完全ガイド」
    • 動画:「自社製品(営業効率化機能)の効果的な使い方を解説する動画」
  • チャネル選定
    多くのターゲットユーザーが利用しているチャネル(検索エンジン、SNS、Eメールなど)を特定し、それぞれのチャネルにあわせたフォーマットでコンテンツを発信する

チーム間で連携する

インバウンドマーケティングを成功させるには、マーケティングチーム、営業チーム、カスタマーサービスチームの連携が不可欠です。

それぞれのチームが独立して活動するのではなく、一貫性のある顧客体験を提供するために全体のフローを設計し、スムーズな連携を図る必要があります。

マーケティングで集めたMQL(マーケティング活動で獲得した有効リード)を、営業チームが効率よくフォローしSQL(営業活動で獲得した有効リード)にし、カスタマーサービスチームにスムーズに引き継ぐために、以下のような取り組みも有効です。

  • マーケティングから営業への連携「リードスコアリング」
    CRMツールを活用し、リード(見込み顧客)にスコアを付ける
    (例)
    ウェビナーに参加した人 +10点
    資料ダウンロードをした人 +15点
    メルマガに反応した人 +5点
    これらの合計スコアが高いリードを営業に優先的に渡す仕組みを作る
  • 営業からカスタマーサービスへの連携「成約顧客の情報共有」
    CRMに成約した顧客の詳細な情報(契約内容、課題、期待する成果など)を正確に記録することで、カスタマーサービスチームは顧客の背景を理解したうえで適切なサポートを提供できるようになる
  • カスタマーサービスからマーケティング・営業への連携「NPSスコアの収集と活用」
    NPSアンケートや顧客満足度アンケートなどを活用して、改善点がないかを洗い出し、マーケティング・営業チームに共有することで、各チームの活動を改善したり、アップセルの機会をつくる
    (例)
    NPSスコアが高い顧客にはアップセルの提案をし、低い顧客にはフォローアップを行う

効果計測をして改善を繰り返す

ここまでご紹介してきたように、目標を定め、ターゲットを理解し、各チームで実践をしたあとは、インバウンドマーケティングの結果を定期的に分析し、改善を行っていきましょう。

  • 分析ツールの活用
    Google AnalyticsやGoogle Search Consoleなどの分析ツールに加え、MAツールやCRMを活用して、KPIやKDIの達成度を確認する
  • A/Bテストの実施
    Eメールやランディングページのデザイン、文言、CTAボタンなどのA/BテストをMAツールを活用して実行し、どのバージョンが最も効果的かを検証する
  • フィードバックの活用
    顧客や営業チームからのフィードバックやアンケート結果を反映し、マーケティング施策を改善する

以上の5つのフローを参考に、ぜひインバウンドマーケティングを実践してみてください。

インバウンドマーケティングにおすすめのツール

インバウンドマーケティングを成功させるには、適切なツールを選択することが非常に重要です。

数あるツールの中でも、HubSpotはインバウンドマーケティングを実施するうえで初心者から上級者まで幅広い企業に支持されているツールです。
HubSpotが最適な理由は、以下のとおりです。

HubSpot

  • CRMをベースにMA、SFA、CMS、CS機能が統合されたツールである
  • 無料プランから利用でき機能が豊富
  • データ分析機能が充実している
  • 自動化機能が利用できる
  • HubSpotの窓口となるカスタマーサービスの対応が速い
  • HubSpotアカデミーによる無料の学習サポートがある

以下の記事では、HubSpotに関してより詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

関連記事:
📚HubSpot(ハブスポット)とは?特徴や機能、料金、注意点を解説

インバウンドマーケティング事例

インバウンドによる有効リードが350%向上

広告代理店のA社では、紹介による案件の獲得がメインであったことからリード数の増加に向けてインバウンドマーケティングへ注力ました。

インバウンドマーケティングに取り組むにあたって、自社の商材である広告についてのノウハウ記事やお役立ち資料を掲載。
HubSpotのSEO推奨アドバイスと内部リンクチェッカーを利用してSEO対策を実施し、サイト内回遊およびCVRを向上させるためにCTA機能を活用してPDCAを運用しました。

結果的にサイト経由(インバウンド)の問い合わせが増加し、そのうち顕在化している問い合わせが350%増加し、商談率・受注率の向上にも至りました。

登録を毎月コンスタントに獲得

人材紹介会社のB社では、求人サイト経由の求職者登録数を増加させるためにHubSpotを導入しました。

求人検索機能とブログページを有するサイトの公開初期はアクセス数を重要視していましたが、ある程度のアクセスを獲得できるようになったタイミングでKPIをCVRや登録数に変換し、インバウンドマーケティングに本格的に取り組み始めました。

転職検討フェーズに合わせたコンテンツを作成し、CTAや内部リンク施策を活用して回遊を増やし、登録数を増加させました。
その結果、月に数件程度の登録数であったところから月間数十件の登録獲得につなげ、売上の拡大に結び付けることができました。

HubSpotでインバウンドマーケティングの効果を最大化しよう

いかがでしたか?

インバウンドマーケティングは、顧客に価値ある情報を提供し、自然な形で信頼を築くためにとても効果的なマーケティング手法です。
そして、その成功を支えるツールとしてHubSpotは最適なツールです。

これまで紹介した内容を参考に、ぜひHubSpotを活用して、自社のインバウンドマーケティングを強化してみてください。

ナウビレッジでは、HubSpotの導入支援のご相談も承っています。
まずは話だけでも聞いてみたいという方は、ぜひお気軽にご相談ください。
(弊社は追い掛け回すような営業はいたしませんのでご安心ください。)

この記事を監修した人

髙山博樹

ナウビレッジ株式会社 取締役CMO

上場企業で勤務後、ナウビレッジ創業メンバーとして参画。 2年でマーケティングコンサルタントとして企業規模、業界に関わらず50社支援し、150のプロジェクトを経験。 マーケティング戦略の策定から実行(サイト制作や広告運用、SEOなど)に携わる。 CMOとしても自社のマーケティング領域におけるリード獲得やコンテンツ制作を担い、そこで得た知見を活用して社内外のマーケティング活動に役立てている。HubSpot導入支援サービスの責任者。

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  • ・ 確度の高いリードを増やしたい
  • ・ MAツールを効果的に利用できていない

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